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私的な黒人文化考察

 マイケル・ジャクソン・・・。パサディナでスーパーボウルがあったとき、ハーフタイムショーは彼だったから、5日ぐらい前に開かれたガラガラの記者会見でインタビューしたことがあります。

前に同業の友だちと話したことがあるのですが、スポーツライターになっていちばんよかったと思うことは、人を妬まなくなったことです。
 私は中学か高校ぐらいまで、非常にジェラシーの強い人間で、あのまま大人になっていたら、ノイローゼになっていたかもしれません。
 素敵な彼氏ができたらうらやましいし、顔もよくてスタイルも抜群な人がいたらうらやましいし、あと本屋に行くのは好きだったけれど、その反面ものすごくつらいものがありました。
 世の中にこんなにたくさんの本がでているのに、私の本が1冊もでていないなんて・・・!
 中学生で本をだしている人はいないと思うのですが、いちいち嫉妬の炎を燃やして、自分でも少女感覚がショートしっぱなしで、処理に困ってしまうほどだったのです。

 早い時期からそういう感情をもてあましたせいか、嫉妬心というエネルギーを別な方向にもっていく努力を覚えました。そうそうに灰になって燃え尽きちゃったのかも・・・。22歳以降、成功している人間にたいして、嫉妬する気持ちがうそみたいになくなりました。

 昨日も「Jがすごい豪邸を買ったんだよ」と聞けば、「うわー、すごいね。よかったね」と口にはだしますが、心の中では(大きい家だと、固定資産税とか掃除が大変そう・・・・)なんて考えている自分がいます。だって、うちはそこまで大きくないけど、やっぱり固定資産税に苦労していて、コンドミニアムに引っ越したーい!という気持ちだからです。

 話を嫉妬心にもどしますと、逆にあの無防備なエネルギーがなかったら22歳で自分の本を出すなんて、ありえなかったかもしれません。
 
 スポーツライターになってしまうと、もう嫉妬どころではなくなりました。
 有名人の素顔とか裏の面を知らず知らず見てしまうようになると、大きな成功をおさめた人は同じだけ大きな悲しみをかかえていることに気がついたからです。
 ブルズのスコッティー・ピッペンはマイケル・ジョーダンのこと、「僕はマイケルになりたいとは思わない。だって、彼は成功と同じぐらいの努力と苦労をかさねているんだもの」と語っていたことがあります。

 そりゃー、イチローはすばらしいです。でも、私はイチローになりたいなんて一度も思ったことはありません。あんなに努力を重ねるなんて、とてもできないことですから。
 
 美輪明宏さんの「正負の法則」も読んだとき、目から鱗というより、「そうそう、私が言いたかったのはこれなのよ」と確認させてもらったような気持ちになりました。正直いって他の著作ほどの「発見」はなかったので、私がおすすめするとしたら「地獄を極楽にする方法」のほうです。あるいは「人生ノート」もいいかもしれません。
 ただちょっと「人生ノート」で気になったのですが、美輪さんは黒人の音楽や文化を嫌っています。
 そして、おそらくブルースミュージシャンのことも大大大嫌いだと思います。あてはまる箇所が何十行もあり、「子供というより、快楽のシボリカスにすぎないではありませんか」「数多くの人々を不幸に追い込むことになるのですから。そうなるともう人間ではありません、厄病神です」とばっさり。
 

 まともな人が身を守るには、俗悪な番組は一切、見ない、聞かない、俗悪な書物、ファッション、食生活、俗悪な町、これらに一切、近づかないようにするほかはありません。そして、いま述べた反対の文化圏内に常に身を置くことが肝要です。「地獄を極楽にする方法」より

 そんなこと言われても・・・。それじゃあ、NYの町中なんて歩けないし、そもそも、アメリカなんて足を踏み入れてはいけないってことになります。ドラッグの売人なんてそこら中にいるわけですし。あ、新宿だってそうですよ。

 私はアールデコ調のインテリアに模様替えして、野球場にもどこにも行かず、家に閉じこもり、きれいなクラシック音楽だけを聞いて生きていくなんて、とてもじゃないけど、できそうにありません。
 だいたい黒人がいなかったら、アメリカなんてものすごく文化的に劣った国になっていたと思うのですが・・・。

 以前ささっと読み流したときは、そんな疑問が頭の中にたくさん湧き上がったのですが、何度か繰り返して読むうちに、その答えがみつかりました。ちょうど「地獄を極楽にする方法」の89ー90ページあたりに答えがあり、文字どおり目から鱗が落ちた気分です。
 あとがきで美輪さんは、この本は古本屋に売らず、いつ何時役にたつかわからないから、手元においておくように、と述べていて、「なるほどー」とひたすら感動しているところです。



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