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佐藤家の人びと 血脈の私

あー、やっぱり佐藤愛子は素敵です。

 いちばん最初に彼女の本を読んだのは、まだ小学生のとき。NHKで「困ったな」というドラマをやっていて、その原作が佐藤愛子さんだから、買ってみたら小説のほうが面白かったのです。

 佐藤紅碌氏の本は父が何冊か持っていて、子供の頃は読んでいたのですが、佐藤愛子さんの父親だとはずっと後まで気がつきませんでした。正直なんだか軍事教育っぽい小説で、あまり好きではなかったです。父は「少年ケニヤ」とこれを並べていて、本棚はそこの部分だけレトロというか、昭和初期のムードを漂わせていた記憶があります。
 サトウハチローも名前しか知らず、むすびつきませんでした。

 私はあまり小説は読まないほうなので、ずっとご無沙汰していたですが、日経新聞に連載していた「私の履歴書」が面白く、父が単行本になったときシカゴまで郵送してくれたのです。
 その最後のほうに、北海道に建てた家の写真が載っていて、その空の暗さが妙に印象に残ったのを覚えています。

 そして、「私の遺書」がその北海道の家でのポスターガイスト現象。一人じゃ怖くって読めず、いつも居間とか、家人のふとんにもぐりこんで読んでいました。

 その後は「血脈」の上・中・下。
 
 この文庫本は「血脈」制作ノートみたいなもので、腰帯の文章がとても佐藤愛子さんらしく、心ひかれるものがありました。なんというか、万事に潔い方なのですね。たしかに愛子さんが佐藤家の血に翻弄されながらも、一族を深く愛して、理解していることが伝わってきます。

親きょうだいのことを書いて飯の種にしようなどというつもりはまったくありません。私は『血脈』を書くことによって、この厄介な一族を理解しようとしました。理解しようということは、結果として、愛するということなのだということが、今になって分かります(本文より)
 


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