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ひどい仕打ち?どっちが?

 スポーツライターという仕事自体は、あくまで裏方仕事。少なくとも私のスタンスはそれです。だから、主役はあくまで選手であり、試合であってほしい。
 ケガしたり、いい成績を残せなかった選手からのコメントどりは何よりもつらいこと。でも、お仕事なのです。甘えは許されません。

 そのことで人間性を疑われようと仕方がない、という開き直り精神はもっています。たぶん私はかなり強い人間なのだと思います。昔からそうだったわけではないので、単なるオバタリアンなのか、アメリカ暮らしが長いせいか、スポーツライター業で鍛えられたせいかなのか?どれも正解といえるかもしれません。
 
 もう1つ、大きな理由はたぶん、私が現役ばりばりの障害児をもった母親だからだと思います。
 夫との出会いは私の世界を広げてくれ、長女の成長も思わぬコネクションを生んでくれました。
 そして、生まれつき重度の障害をもった次女。手帳も発行されています。この子の存在が私を強くもしてくれたし、守ってもくれた。そして、同じような状況にいるママ友だちにも恵まれたのです。とても感謝しています。
 みんな、いろいろなことで差別されたり、日々いじめられているものね!

 とはいうものの、その反面、身内といっていい人から、誤解されるのはやはりつらいことです。

 夫が交通事故にあったとき、私の”仕打ち”があまりにもひどかったとか。

 たしかに意見の食い違いもあり、口論もありました。すぐに私が子供を連れて、現場に行く行かないからはじまり、高額な医療費の支払い、それから退院後の復帰のこと。ことごとく意見は食い違ったけれど、最終的にはすべて本人の意見をとおし、尊重し、私の希望は取り下げたはずです。

 私はこんな言葉を何度も夫にたいし、口にしました。
「こんなことでは絶対に私は見捨てたりしないから、信じてほしい」
「自己破産したって、偽装離婚したっていい。とことん治療してもらおう」
「半年休んだら?子供の面倒も生活も、まだまだ私は頑張れるから」

 家族が一人でも欠けてしまったら、あんなボロな家が残ったって仕方ないじゃないですか?この点ではまったく迷いませんでした。
 もちろん退院した後もカブスに行ったり、日本を往復したりしたのは事実です。でも、それ以外の時間はすべて、シャワーも食事も手伝いました。それがまた私にとって至福な時間でもあったのです。生きて帰るという素晴らしさを、まざまざと知ったひとときでもありました。退院した後はもう猛々しい気持ちがうせ、いつも心にはひまわりが咲いているような気分でした。

 なんとか一人で歩けるようになった後も、「半年ぐらいはゆっくり仕事を休んだほうがいい」とは意見しました。でも、そんなに押しつけたつもりはありません。自分でも信じられないほど、やさしかったと思います。
 私自身も出産後はどうしてもすぐに職場復帰し、マイケル・ジョーダンや野茂英雄の活躍を報道したかった。だから、「そういう気持ちは理解できるから、好きなだけやれば?その代わり、絶対に無理しないで、疲れたと思ったら私たちのところにきてね」

私だってつらかったし、怖かったし、不安でした。でも、子供たちの手前、そんな弱気なところを外に出すわけにはいきません。
 闘病にがんばったのは夫本人であり、2番目も3番目も4番目もなしで、5番めぐらいは、私だったとひそかに自負しています。だって、他に誰がいます?その間に夫と会ったのは、家族と医療とココ・テーラーの関係者以外、誰もいなかったので、後は伝聞が一人歩きしたにすぎないのです。

 サンディエゴの豪華なクルーズツアーは前々からお義母さんを招待していたから、親孝行したいという気持ちもあったのでしょう。私も心配だったから、むしろお義母さんが同行してくださったことで、ほっとしました。

 私の両親は「大きな交通事故の後、怒りっぽくなる人がいるから」と心配したのですが、夫はむしろやさしくなり、「よくがんばってくれたな」とハグしてもらった記憶があります。心がこもっていました。あれは私への何よりものプレゼントだったと思います。

 それがどうして半年以上たった今、「ひどい仕打ち」と非難されなければならないのか。言葉の一人歩きの恐ろしさを実感しています。ずっと何年も地道にコツコツと頑張り、生きてきたものにたいして、史上最大の侮辱といっていいでしょう。

 非常に私ごとではありますが、大事な子供たちと家族のためにあえて、ブログ上にて反論させていただきました。

P.S.私が夫を奴隷のように扱っている?これも勘弁してください。子育てと家事全般をずっーと10年以上も受け持ってきたのは、私以外の誰でもありません。ベビーシッターや実母の力はしょっちゅう借りていました。これは認めます。夕飯作りやお弁当を作ってくれるのは長女だから、正直スケート合宿に行っている間、手が足りなくて困りました。これは事実です。障害児が家族にいることで、何かとハンデを背負わせてしまったから、好きなことはとことんやらせてあげるつもりです。


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